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Vol.2 進化する学びの「パーソナライズ化」と新しい研修のカタチ

Vol.2 進化する学びの「パーソナライズ化」と新しい研修のカタチ

「注目されるブレンディッド・ラーニング=学びのパーソナライズ化

前回の-Opinion- Educare PLUSでは、学びの「パーソナライズ化」についてご紹介しました。
第2号となる今号では、「パーソナライズ化」という教育キーワードをさらに深掘りしてみましょう。

前回ご紹介した最先端の学習方法である「ブレンディッド・ラーニング」(vol.1参照)。
これは、様々な学びの要素を適切にブレンドし、新たな学びのスタイルを構築することです。

より一人一人のニーズに合わせた研修カリキュラムの構築が可能となるこの技法は、従来の一斉学習よりさらにパーソナライズ化された、個人主導の学習スタイルで、現在日本においても注目されています。

テクノロジーを活用したマイクロ・ラーニングの可能性

学びのパーソナライズ化に有効なのが「マイクロ・ラーニング」という学習法です。
マイクロ・ラーニングとは、学習内容を5〜10分以下程度の小さなサイズにすることで、多様な組み合わせを可能にし、よりパーソナライズ化されたコースを設計する考え方です。

このマイクロ・ラーニングは、短い時間でポイントを押さえた学習が可能であり、短時間で構成されているため、集中力が続きやすく、記憶に定着しやすい等多数のメリットがあります。
また、個人の興味や習熟度等によってコンテンツを選択できるので、能動的に学習に取り組むことも可能となります。

オンライン動画等のテクノロジーを活用することで、個人が学びたいときに・学びたい場所で学習することができるため、学びの習慣化にも繋がります。
教材を作成する側にとっても、修正が容易で変化に柔軟に対応できる点が、大きなメリットとなるでしょう。

人材育成の権威であるボブ・パイクが提唱する「90/20/4の法則(90/20/8の法則のオンライン版)(※1)」にもあるように、人間が飽きずに話を聞くことができるのは、オンライン上だと4分程度が限界だと言われています。
一つのコンテンツが非常に短い時間で構成されるマイクロ・ラーニングは、この法則にも即しており、科学的に見ても学習効果の高い学習法です。

※1 「90/20/4の法則(90/20/8の法則のオンライン版)」
「90/20/8」の法則とは、対面研修での時間配分の法則。人間が「理解」しながら話を聞けるのは90分が限界、人間が「記憶」しながら話を聞けるのは20分が限界、人間が飽きずに話を聞けるのは8分が限界であることを踏まえ、対面研修の時間配分を検討するもの。
心理学、脳科学をベースにした研究と実践を通して、人材育成の分野でトレーニングとパフォーマンス向上のプログラムを開発してきた第一人者であるボブ・パイク氏が提唱した。
 対面と比較し受け身の状態がより長くなるオンライン上では、脳が興味を失い始める時間が早まるため、8分→4分となる「90/20/4」の法則が適用される。

接客現場における教育のパーソナライズ化=ブレンディッドラーニング導入

では、接客の現場ではどのようにブレンディッドラーニングを取り入れ学習をパーソナライズ化していけばよいでしょうか。
パーソナライズ学習の最大の利点は、個人の興味・習熟度・必要性に応じ学びの方法を最適化できる、という点です。
店長からアルバイトの方々まで、個人の興味・習熟度・必要性も多様な人材を抱える施設や店舗は、パーソナライズ学習がより機能しやすい環境と言えます。

ブレンディッド・ラーニングを形作るには、使用するテクノロジー、学習内容、根拠となる教育学、それぞれの知識を持った上で、その場に適した最適なブレンド法を模索し、研修カリキュラムを考案するブレンドコーディネート力が必要です。
今回は教育会社の視点から、二つのブレンド例を紹介いたします。

コーディネート例の一つ目はアセスメント型。(※2)このブレンドの目的は「個々のスキルとモチベーションの向上」にあります。昨今教育にかけられる時間が限られる中、個別の課題改善をサポートしていくのが難しいという現場の声が度々届きますが、「目標設定・振り返り面談」と、「集中力を維持しピンポイントで必要コンテンツを学べるマイクロ・ラーニング」「フォローのアウトプットトレーニング」を組み合わせることで、効率的、効果的にスキルおよびモチベーション向上へ導くことができます。
また、そのマイクロ・ラーニング動画が企業の特性や事例を踏まえて制作したものであれば、さらに効果を発揮するでしょう。

続いて、コーディネート例の二つ目は顧客接点強化型。(※3)このブレンドの目的は名前の通り現場での顧客接点におけるスキル強化にあります。
マイクロ・ラーニングで接客の基礎やコツをインプット、ロールプレイングでアウトプット、やって終わりではなく客観的なフィードバックで振り返る。

また、優秀者のコンピテンシーを集約して教材とし、自己学習や部下指導へ役立てます。
「学び合い・教え合い」の体制を構築することで、成長意欲が刺激され、顧客接点強化の加速が期待できます。

現代に即した柔軟な学習スタイルであるパーソナライズ学習は、次世代の新しい学びの“カタチ”です。人によって課題が異なれば、打つ手も変わる。
そこに応えることでESそしてCS向上を実現できるでしょう。

 

衆議院議員秘書、TV局アナウンサー、外資系企業管理職を経て、研修企画会社専属講師となり、独立。現在は、総合人材教育 株式会社エデュカーレ代表取締役として1,800社超(CSソリューション実績、講演・研修含む)、受講者数延べ33万人超えの実績を有する。 情熱溢れるコンサルタントとして全国各地にファンを持つ。2012年には、「成果の後ろにリーダーありき」という考えのもと、人を育てる指導者の養成機関である「一般社団法人 人材教育インストラクター協会(略称:EDIA)」を設立し、代表理事に就任。EDIA主催公開講座の開催は30回を超え、企業で活躍する多くのリーダーを輩出している。